幼少期の包茎
最近、母親が子供の包茎を治そうとすることが多いようです。
子供の包茎治療については医者の中でも賛否両論の状態です。が、幼少期には誰もが真性包茎の状態だということを知っておくことは重要です。
【幼児は誰もが包茎?】
幼児は生まれてきたばかりのときには、ほとんどが真性包茎です。真性包茎とは、亀頭(ペニスの先)が皮で包まれていて剥くことができない状態です。
男性性器は年齢と共に成長していき、少なくとも18歳程度までは成長することが明らかになっています。性器の育成とともに皮も少しずつ向けていき、高校生くらいまでにはほとんどの人が剥ける状態になります。
かつては、親族の「勃起していないペニス」を見たことがあるということが通常でした。しかし今では核家族化・価値観の変化などから、女性は通常のペニスを見ずに育ってしまいます。見たことがあるペニスは、性交時に見る勃起したものばかり…(日本人の成人男性の3人に2人は勃起時には剥けるけど、通常は皮をかぶっている仮性包茎です。)
このような状態で、わが子の性器を見て心配になるのも仕方がありません。
「うちの子はおかしいんじゃないか」
と思って、包茎治療を望む方も多いのです。
また包茎治療商法といって、雑誌などで包茎の悪い点ばかりをアピールしていますね。これも「包茎=悪」というイメージを植えつけている原因でしょう。
ヨーロッパでは、仮性包茎は普通だと思われています。包茎は必ずしも「悪」ではなく、幼児が包茎なのは自然なことなんだと知っておくことが重要でしょう。
【幼児期の包茎治療は必要?】
近年、「むきむき体操」と呼ばれる幼児向けの包茎治療法が話題となりました。実際にこの治療法を行っているお母さんも多いですし、中には包茎手術を受けさせるような場合もあります。
これに対して、世の中の男性の反応は様々です。「自分も包茎で悩んできたから、早いうちから剥いていたほうがいい」と賛成することもありますし、「子供の頃から剥くなんて…そのうち剥けるんだから。」と反対する方もいます。
実は泌尿器科の医師の間でも賛否両論あります。賛成の数と反対の数とはほとんど同数と言えるでしょう。包茎治療に賛成している医師のところに相談に行けば包茎治療を薦められますし、逆だと治療は不要と言われることでしょう。
最終的には両親の考えと決定に委ねられます。子供のことを真に考えて慎重に決断しましょう。