前部環状切開法と背面切開法

どの部分にメスを入れるのか、という点は包茎手術の術式を選ぶ上で一番のポイントとなります。どこを切るかで、手術痕の目立ち方が全く違います。反ってしまったりつっぱりが生じてしまったりする要因にもなります。

前部環状切開法は、亀頭の下の部分をぐるりと一周切除する方法です。
背面切開は、亀頭の裏側の部分に縦にメスを入れる方法です。

どちらも、包茎の手術方法としては昔から使われている伝統的なやり方です。

【前部環状切開法】
これはペニスの先の亀頭部の下に横にメスを入れていく手術方法です。一周するように切開するので、環状切開と呼ばれています。
比較的簡単に治療でき、出血量なども少ない、というメリットがあります。古くから用いられてきたスタンダードな手術方法といえるでしょう。最近の美容クリニックではあまり一般的ではありません。
というのも、手術痕が目立ってしまいツートンカラーになってしまいやすいという大きなデメリットがあるからです。
最近の主流は、より亀頭側に近い部分を切除する方法です。こちらは、熟練された技術が要求され時間もかかりますが、手術痕が目立ちません。

【背面切開】
この手術方法を「バックカット」と呼んでいる方もいるようですが、一般には全く別物です。バックカットとは、陰茎の根元(陰毛が生えている部分の近く)を環状(一周させるように)に切除する方法です。
これに対して背面切開は、亀頭を包んでいる皮の裏側にメスを入れます。横にメスを入れる環状切開法とは異なり、縦一直線に切れ目を入れるのが特徴です。通常は、その後引き続いて余った皮を環状に切除して縫合します。これを、背面切開環状切除術と呼びます。単に背面を切り開いて縫合するだけの術法は、背面切開法と呼ばれます。背面切開法の場合には、余った皮を切り取るわけではないので、包茎自体は治りません。真性包茎から仮性包茎するための手術方法といえるでしょう。小児向けに実施されることが多いようです。
主に、真性包茎やカントン包茎などの「病気」扱いの重度包茎に対して使う方法です。健康保険の適用が可能な術式で、泌尿器科などで好んで用いられています。

このページで紹介した2つの方法は、古来から行われてきた典型的な術式です。泌尿器科などでは今でも一般的ですが、美容クリニックではほとんど行われることがありません。より進化させた手術方法法が次々と開発されているからです。

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